🍿 September 1923 (2023)

実際にあった事件を130分を超える映画にしたと知って観たくないなと思った。退屈そうだったから。実際には実力のある俳優を揃えて群像劇に仕立て上げられていて全く退屈することはなかった。

SNSには”アクション映画の作法で撮られていることに驚きを禁じ得なかった”と書かれている。社会派の映画だけど娯楽作品の手法で撮られている。製作者の胆力の賜物だろうか。

題材になった事件が起こるのは映画の終盤で、そこに至るまでに登場人物達の抱えている悩みが描かれていた。これらが時代背景と後に起こる事件の説明になっている。でも事件が起こる直接のきっかけではない。

暴走した自警団に香川から来た行商人9人が殺害されたということだけがわかっている。作り手の想像の部分が大きいように見える。肝要なのはこの社会が今でもほとんど変わっていないということだろう。

September 1923 poster

娯楽作品ばかり観てていいのか?という気持ちにもなります。いまなら香川で『福田村事件』が上映されてるから観に行ってもいいけど。

映画って娯楽だから、どんな作品もそこからは逃げられないと思うんです。福田村事件はどう描かれてるんでしょう。

加害者の名前を社名にしたまま存続させたいというのは理解に苦しむ。この機会に社名変更すればいいだけなのに。

🍿 Sweet My Home (2023)

心霊ホラーではなくて実はサスペンス映画でした。説明だけのセリフはほとんどなくて、役者の演技でわかるようにしていて、これは監督が俳優でもあるためか役者の演技に対する信頼感がすごく高いんだなと何度も思いました。最近の邦画がセリフで説明しすぎと批判される意味がわかりました。セリフなくてもわかるんだなって。

物語は新築の家を建てた夫婦の周りに奇怪な事件が頻発する。平凡な夫は実は不倫という秘密を抱えている。この夫は見た目は優しそうだけど、子供の看病を妻に任せて他のことをしていたり。妻が家事をしている時に客が来ても自分が対応したりしない。でも客がいるときは赤ちゃんのおしめを変えて妻に手伝うことはあるか聞いたりする。妻がちょっと困惑しているので、それが客の前だけだとわかる。終始誰も夫の家族への接し方については語らないけど観客だけにはわかるようになっている。制作側が観客を信頼して作ってるんだと思いました。

出番は多くないけど刑事役の中島歩が怪しくてよかった。

Sweet My Home poster

去年から観た映画をNotionでリスト化してたんだけど。見返すことも1回くらいしかなかったので手間だしもうやめようかな。年間でどれくらいの映画を観てるかを知りたくて記録を始めたがそれも興味なくなったし。

前職の同僚と話したら、わずかの間に事業が危機的状況になりつつあるらしい。聞く限りでは事業縮小に歯止めが効かなくなる一歩手前みたいだった。

日曜日にすることないから仕事の一環で他県の一番店を見学に行くかと考えたけど、流石に時間の無駄すぎると思ってやめた。新人だった頃は展示のアイデアを貰ったり実際に接客受けたこともあるけど。もう今更いいかな。

先月は数年ぶりに2つ短期のアルバイトをした。1つは単純な業務だったけど、洗練されたオペレーションと慣れた管理者がいたので何も考えずに気楽に働けた。

もう1つは自分が普段やってるセールス業に近かったのでこれも簡単だった。僕より年上の現場リーダーが「目標達成したら早く帰ろうぜ」と言い出して本当に早く帰れたので普段より楽しく働くことができた。

決められた時間そこにいるのも仕事だけど、そうじゃない仕事もあるんだよなと今更気づいた。何十年も同じような仕事をしていたらそんな簡単なことも忘れてしまうらしい。

🍿 One Last Bloom (2023)

実は娯楽作品だと聞いて観に行ってきた。ボクシングを軸にした青春物語で、老人が人生の後悔を払拭するための物語でもあった。誰が出てるのか詳しくなかったので途中で橋本環奈が出てきたけど。いつもの主役然とした見た目ではなかったので最初誰だかわからなかった。あんな風に演じることもできるんだな。

ボクシングの場面で実際に当てているように見えたのは驚いた。どうやって撮影してるんだろう。よく見るとアップになった時にガードの上からパンチを当てているようだった。逆に引きの画面の時には空振りしてるのに打撃音がしていた。ラッシュをかけるところで本当に一発だけがタイミングがずれていたくらいなので、よく見ないとわからなかったと思う。最近の映画は凄いんだな。

One Last Bloom poster