『パリに咲くエトワール』(2026 日 谷口悟朗監督)
Watched: Samurai Ballerina -L’étoile de Paris en fleur- 🍿 序盤から中盤は良かった。 画家を目指す主人公が絵を全く描かなくなってから物語が停滞した。バレリーナを目指す千鶴が物語の中心で、フジコ自身の描けなくなった理由や焦りには焦点が当たらない。 千鶴の方が主人公のようだったが見終わってからしばらく時間が経つと、フジコの目線から星のような千鶴の輝きを見つめる物語だったのだと気づいた。
枝葉末節のエピソードも多くまとまりがなかった。脇役の設定が妙に凝っていたり、物語終盤の叔父の登場場面では派手な動きが昔のジブリ作品のようで面白いがあまりに唐突だった。全体的にエピソードを詰め込み過ぎでバランスが取れていない。それが逆に観客に想像の余地を与えファンを増やしたのも確かだ。 SNSで「先にテレビシリーズが存在して、これが再編集した映画版だ」といったジョークを読んだ。本当にそうだったら面白い。
個人的には物語時代の熱量のようなものが、登場人物たちに前向きさを与えているのが好印象だった。フジコには最初から最後まで明るく行動的であって欲しかったが、もう一人の主人公千鶴にフォーカスを当てながら、その裏側に確実に存在したフジコの物語は断片だけを見せ、観客に想像させる形で映画は終わる。