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2020

ジェヴォーダンの獣 ディレクター・カット

🍿 Brotherhood of the Wolf (2001)

邦題は『ジェヴォーダンの獣』。ずいぶん前に観たときに傑作だと感動した。 フランス映画でジャンルとしては伝奇物なんだけど。アクションがカンフーだったり、獣の背景に潜む犯人を探す推理ものの要素もあったりと楽しい映画になっている。複数ジャンルを詰め込んで失敗した映画という評価もあるようだけど。こういう要素が好きな人には堪らないものがあると思う。僕がそうだった。

ジェヴォーダン地方に出没して人を食い殺した獣の伝説に、現代的なフィクションを加えて娯楽作品に仕立て上げている。 獣を追う主人公のバディ役が新大陸から連れてきたインディアンの生き残りで、格闘シーンではカンフーアクションになる。 主人公は優男の学者に見せて、終盤では恐ろしく強いことがわかる。この辺りの唐突な物語の転換もすごく好きだった。 獣の正体が非実在の生物ではなく、現実に存在する動物に仕掛けを施したものなのも面白い。

最近、京極夏彦の百鬼夜行シリーズのひさしぶりの最新作を読んでいるせいか、あの世界観にカンフーを持ち込んで荒事で事件を解決させたらこうなるんだろうなと想像してしまった。 40歳代後半になって自分の好きなものがハッキリしてきた感覚がある。 Brotherhood of the Wolf poster

🍿 Evil Does Not Exist (2023)

『悪は存在しない』どう捉えていいのかわからない。元は音声なしの映像作品として作られたものを、急遽音声をつけて映画にした物らしい。そう考えたらミュージックビデオのような始まり方だったようにも思える。 最初はスローな展開に退屈そうだなと思って観ていたけど、いつの間にかそんなことは気にならくなっていた。 主題のようなものがあったかもわからないんだけど。 どうにもしばらくは忘れられない映画作品になってしまったというのが感想だ。

Evil Does Not Exist poster

本当に素晴らしいシティーハンターの実写化

🍿 City Hunter (2024)

今まで何度も映像化されたオリジンの部分を今作でもなぞっている。 シティーハンターとしては新しいストーリーではないのに、いままで観たことのない映像化だと思わしてくれてたのは、主演俳優の発声やアクションシーンでの身体操作などに寄る部分が大きい。例を出せば、ハイスピードのリロードとそれを実現するために演者自身が払ったコストの大きさがSNSでも話題になっている。制作側の昔好きだった作品、主人公への憧憬そのままに映像に落とし込もうとしている。少年漫画誌の黄金時代と同時にテレビアニメーションも最盛期であり、同時期に作られた素晴らしいアニメーション版への尊敬も込められている。 意外にも本邦ではこれが初の実写化(続編のエンジェルハートがあるが)で、フランスの実写映画もすごい出来栄えだったけど、夜の新宿にいてこその冴羽獠でありシティーハンターなのだとあらためて気づかせてくれた。

City Hunter poster

🍿 The Birth of Kitaro: Mystery of GeGeGe (2023) - ★★★★★

アマゾンプライムで配信が始まったので、劇場公開以来の2度目の鑑賞。 あらためて見直すと100分くらいで物語をまとめあげていたことに驚いた。小説のジャンルで言うところの伝奇ミステリで。時代は戦後だが古い因習に囚われた山奥の小村で起こる欲深い人間の業の物語になっている。初見時は気付いてなかったけど、村で起こった連続殺人の謎解きという探偵ものの要素も入っていた。妖怪の仕業で片付くでの複雑な仕掛けなどはないのだけど。誰が仕掛けた犯人かというのはよく見るとちゃんと伏線が貼られている。 原作と随分離れたオリジナルストリーだけど。最初と最後に鬼太郎が出てくることで全て鬼太郎の物語に取り込まれるようになっている。 ラストシーンの後にタイトルが出て来たところで、これが鬼太郎誕生の物語だったことを思い出したくらいだった。 そのくらい自由に描かれた鬼太郎前日譚になっていた。

ちなみにXなどでは主人公の水木と鬼太郎の擬似親子関係を描いた2次創作がよく流れてくる。 劇場公開時は不幸な結末に至った脇役達にも言及している投稿が多かったが、ここ最近はまるで見なくなった。 水木自身もかなり複雑な背景設定があるのだが、2次創作ではいい父として描かれる傾向があるのは不思議だ。

The Birth of Kitaro: Mystery of GeGeGe poster

アマゾンプライムビデオで『フォールアウト』が歴代2位の視聴回数を達成したらしい(1位はトールキン原作『力の指輪』)。 僕が使ってる海外のブログサービスのテレビシリーズのジャンルでも繰り返し話題が投稿されているので本当に人気なんだな。

コングが主役でゴジラが客演かな

🍿 Godzilla x Kong: The New Empire (2024)

どんな映画かはSNSを通じて知ってたんだけど。観たら予想よりもずっと無茶苦茶な映画だった。躊躇いなく娯楽性に振り切っていて、コングとゴジラそれぞれのシリーズにあったシリアスな雰囲気はほとんどなくなっている。VS映画ってだいたいこういうお祭り騒ぎみたいな仕上がりになることが多い気がするが。とにかく今回は楽しくて面白い作品になっていた。

どちらかというとコングが主人公なんだけど。ゴジラは本邦のキャラクタであるし、ハリウッド版ならコングが主役で正しいのかもしれない。ゴジラが日本発のモンスターだというのは途中ですっかり忘れてしまっていたけど。

日本の不良高校生達が対決するジャンルムービーの流れを汲んでいるようだけど。あれも元々は昭和のヤクザ映画とか番カラの流れから来てるんだろうし。なんでハリウッドの最新の映画が日本の昭和っぽい展開になったのか不思議でならない。ハリウッドって本当にすごいんだな。

Godzilla x Kong: The New Empire poster

『Shogun』がもっと世間に知られたら良い

📺 Shōgun (2024)

シリーズ全話を見終わった。ラストシーンは「これで終わり?シーズン2があるんだよね?」って思ってたくらいだけど。検索したら原作通りの終わり方だったらしい。制作者が原作のラストが好きだから続編制作はないとも知った。 少しの間だけ残念だと思っていたけど。主要な登場人物達が去っていき、残った人たちだけで続きの物語を紡いでいくのはちょっと想像ができなかった。それくらいに完璧な作品だったとあらためて気づいた。 日本の俳優達で日本の時代劇を海外制作のドラマとして作る、というのは並大抵のことではないと僕でも想像できる。原作は史実を元に想像を膨らませた小説だけど。原型を残したまま実際の日本史と重ねて見ることもできるクオリティだった。言語設定をオリジナル版にしてもセリフのほとんどは日本語で英語には字幕が付くようになっている。 主人公が難破した英国の船員だから、当たり前のように劇中には日本語と英語が入り混じる。会話劇中心に進んでいくというのに奇跡のように違和感がなかった。日本語の台詞回しは現代的な言葉遣いでもないから、日本語話者なら高品質の時代劇として楽しめる。逆に英語の字幕で見た人には、詩を読む場面は英語版の方がしっくりくると書いている人もいた。確か英語で書かれた台本を日本語に訳してから再度英語に翻訳していると何かの記事で読んだ覚えがある。

たぶんこの作品は日本人の方が楽しめたと思うんだけど。SNSでタイトルで検索すると日本語の書き込みより英語のレビューが多い。出てくる女性達を褒めている人が多いので男性ファンが話題にしているだけかもしれないのだけど。作品か出演者の誰かがメジャな賞を獲得したら、もっと知名度が高くなるのかもしれない。個人的にはもっと人に知られて評価されたら良いなと思っている。

Shōgun poster

会社の若い同僚が残業しているのをみると可哀想だなと思ってしまう。 この人が20代前半から知っているので、未熟だった時の姿と重ねて見てしまったのかもしれない。 今はもう20代後半になっているし、仕事も人よりできるくらいだけど。 最初に抱いた印象はあまり変わらないようだ。 自分も20代の頃に親から遅い時間まで働いているのは可哀想だと言われて、全く意味がわからなかった。自分が歳を取るとこうなるんだなとわかってきた。 昔は自分だって23時くらいに家に戻るのが普通だったのにね。

📺 Sugar (2024)

AppleTV+ の新しいシリーズを見始めた。シュガーは現代的なハードヴォイルドストーリーだ。 個人的にはすごく面白い。

Sugar poster

🍿 Jar City (2006)

邦題『湿地』。英語題名のJar City は劇中に出てくる人体標本を入れたガラス瓶の棚から取ったんだろう。 英題は微妙に違うような気がしないでもない。ちなみにアイスランド語の原題は『Mýrin』。グーグル翻訳だと沼地と出るので湿地でもほとんど意味は変わらない。 湿った土の底に折り重なっている過去の出来事を掘り起こすとき、過去は腐敗した異臭と共に蘇ってくる。掘り起こした後は明るみ晒すか再び埋め戻すしかない。映画の冒頭か最後のシーンまで一貫して過去の真実は地面の下から出てくる。原題と邦題の方が作品の本質に近い。 北欧ノワールは好きだけど、この作品は個人的にはあまりノレなかった。

Jar City poster

🍿 The Childe (2023)

何も情報入れずに観に行ったら面白かった。オリジナルの題名は귀공자。英語の題名がThe Childeなので邦題の『貴公子』は日本オリジナルかと思ったら直訳なんだね。貴公子という題名はこの映画作品によく合ってる。

韓国の映画ってたまにしか観ないんだけど。 見た目とか雰囲気が似てる日本人の俳優で舞台を日本に置き換えても成立するように思う。

The Childe poster

仕事で疲れた。4月から働き始めた新社会人の知り合いのことを考える。若いから疲れ知らずで働いてるんだろうか。元気だといいな。

📺 Invincible (2021)

シーズン2。前シーズンよりも登場人物たちの気持ちや成長にフォーカスしていた。 その分ハードコアな殺伐とした展開は少なくなってて、物足りない気分もしているんだけど。 シーズン1がちょっと凄すぎたんだな。

Invincible poster

🍿 The Red Shoes: Next Step (2023)

辛い出来事により踊れなくなったしたダンサーが悲しみを乗り越えて再び踊れるようになるお話。 シンプルで力強いストーリーラインとリアリティのあるダンスシーンで最後まで突き進んでいく。 定番の展開だけど最近では逆に珍しい。実際に踊れる演者を集めたからダンスシーンの迫力が違う。

The Red Shoes: Next Step poster

『オッペンハイマー』。映画館で観たいが180分もあるんだよなぁ。ザ・バットマンもそのくらいはあったけど、面白かったから気にならなかったし。どうしよう。

僕が子供の頃の社会の教科書には、他国の製品を模倣して海外に販売していた時期があったと記載されていたんだけど。その話を知人にしたら「日本はそんなことしない」と怒られたことがあった。僕より年上だから使ってた教科書が違うんだろうか?

機械を分解することで技術を理解するのは普通のことだし。技術で劣るなら模倣から始めるのも当たり前だと思うんだけど。その人は国に対する愛着とかで怒ったんだろうな。

家電だと国内メーカはほとんど海外メーカの傘下に入ってしまってて。パソコンもテレビも国内の顧客向けにブランドだけ残している状況になっている。 衰退とも思えるけど、国内企業が家電以外で利益上げるように変化しただけだと思う。

尊敬していた会社の先輩たちが揃って送別会を嫌っていた。 集まって飲むための口実でしかなく、見送られる方には楽しいことがないというのが理由だった。 先輩の1人が辞める時も送別会は固辞していたが、上司が強制的に参加させた。しかし先輩は会場までの途中で曲がり角に来た時にさっと道を曲がって消えていった。先を歩いていた上司が振り向いた時にはもうどこにも居なくなっていた。 どうするのかなと思って見ていたら、上司は何事もなかったように歩き出した。そして主賓がいない送別会は滞りなく催された。 本当に集まって飲む口実が欲しいだけだった。 それ以降僕も送別会というのは参加しないことにしている。

夏目アラタの結婚

最終巻読了。アラタと真珠の救済の物語だった。囚人との結婚という特殊な設定から始まって、最後は普通の男女の結婚物語になったのは驚いたよ。

4月1日、イオンシネマで映画を観てきた。まだ春休み中なのか、客が沢山来ていた。普段は混みそうな日にはこういう場所を避けていたので、若い人が多いな、すごいなと思った。 空いてる平日はたいてい自分より年上の人しか見かけないので。

🍿 Ghostbusters: Frozen Empire (2024)

細かいことは考えずに楽しめる娯楽作品でした。 NYに前作の登場人物が勢揃い。よく考えたら変なんだけどそこは別にいいかなと。 今作もフィービーが主役なんだけど。ポスターだと何故かそうなっていないのも同じ。

日本語吹替版だと日本版テーマソングがスタッフロールの後にも流れるのが嫌だったな。 映画の余韻が台無しなんだが。

Ghostbusters: Frozen Empire poster

『異世界おじさん』11巻と『ドラゴン養ってください』1巻を読んだ。 どちらもドラゴンが存在するファンタジー要素があるけど片方は異世界に行く話でもう片方は異世界の者がこちらに来る話。どちらもこのジャンルの定型を外しているところが気に入っている。

今日はほとんど家で過ごした。外は雨で最近にしてちょっと寒い1日だった。 もう少し本を読めたらよかったんだけど。昨日の夜更かしのせいで眠い。

長らく読書を最後まで終えられていないことに気づいた。 ああ、一冊だけ読んだけど読みやすいビジネス書だった。

📺 Shōgun (2024)

まだシーズン完結していないけどかなり面白い。 登場するキャラクタが実在しているような存在感があって。この感覚はゲームオブスローンズを観た時以来だ。 本当に現代人が演じてるんですか?っていう感じ。

日本でも有名な人だと二階堂ふみが出てくるんだけど。重要な立場の人物でかなり迫力のある演技をしている。 プレミアムな配役ということなんだろう。

Shōgun poster

ジェン・V

📺 Gen V (2023)

『ザ・ボーイズ』のシリーズのスピンオフ。好きなシリーズなのでこちらも観ようと思ってたが、ハードコアな作風のせいで躊躇って放置していた。SNSに同じようなことを書いている人もいたから僕だけではないようだ。

シリーズの新しいシーズンが6月からスタートすると知って、本編とリンクしてる可能性もあるから手をつけたら、想像以上に面白くて毎晩2話ずつ観てたらすぐ観終わった。

主人公たちがかなり身勝手な行動するのは元のシリーズでも同じだけど。この作品は大学生という設定もあって、かなり現実的に見える。超能力を持った人だけ集めたキャンパスがあったらこうなるだろという舞台設定だった。

物語自体はより荒唐無稽というか、あまり予算がないのかなと思わせられることも多かったけど。なぜか面白かった。本編とも繋がっていきそうなので観てよかった。

Gen V poster