会社が提携するクレジットカードをお客様に勧めましょうと言われて、社内で獲得数を競っていたこともある。 でも、スタッフの大半が学生バイトかフリーターでクレジットカードなんて持ってないし、作ったこともない人がほとんどだった。 自分たちは使っていないサービスを他人にお勧めのは変な感じだった。
僕が最初に働いた店で「これからボーナス時期なので気を抜くなよ」と言われたことがある。そこはスタッフの大半が専門学校を卒業したての20歳代のアルバイトで誰もボーナスなんて貰ったことがない。僕も出来の悪い新人だったのでボーナスの額はとても少なかった。だからボーナス時期は普段より売れるなんて言われてもよくわからなかった。 大学の同期で鉄鋼業界に就職した人のボーナス額を聞いて、初めて意味がわかった。その人は通常の給料に加えて2ヶ月分のボーナスが出ていた。つまりボーナス月は通常の報酬の3倍が支払われていることになる。 なるほどそれなら普段より高額の商品が売れるのは当然だと納得した。 これは20年以上前の話だけど。非正規雇用が増えた今となっては、ボーナス商戦自体が空虚な言葉になったように思える。
毎朝、橋の手前で渋滞が発生していたのがいつの間にか解消されてました。理由は橋の手前に「右折レーンが満車の時は直進してください」という看板が設置されただけです。右折レーンの直前にも「道の先にある高速道路のICには直進でも辿り着けます」という看板が置かれています。 たったこれだけ?とは思うんですが、効果は劇的だったようです。学生の頃に駐車場で誘導員の仕事をしていた時に最初の1台目を奥に誘導すると続く車も駐車場の奥から停めてくれました。でも、列の途中で誰かが列を乱すと続く車も自分勝手に停め始めます。なんとなくそのことを思い出しました。 看板くらいで解決するなら、もっと早く設置して欲しかったな。
最近はさほど目にしなくはなりましたが 。SNSの恋愛漫画のテンプレートに、歳の差が大きな男女というのがあります。だいたい男が中年で女性側は高校生とか。現実でもあり得ることだけど。漫画では現実で起こりそうな問題や若い側の精神的な危うさは無視されがちです。 こういう漫画ばかりがSNSのアルゴリズムに沿って毎時流れてくるから、最後には嫌になってしまいました。 でも僕の好きな漫画に『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』というのかあるんですが。これもよく考えたら40代男性と20代中頃女性の交流物語なんですよね。2人の距離感で途中まで歳の差恋愛物だと気付きませんでした。直接的でないものは好きかもしれません。
いつからかSNSで流れてくる4ページくらいの漫画が嫌になってきた。だいたいが報われない少女を大人の男が助けて、男が一方的に愛してもらえるような設定になっている。 ヒーロー願望は満たされるけど。何度も同じ構造のストーリーを見続けると飽きてくるというか。もっと言うと、なんだか心底情けなくなってしまう。 そんなに困ってる女性を助けたいのかと聞きたい。 少年ジャンプで連載中の『アオノハコ』の作者インタビューで、女子を男子が助けて物語が進む設定を封じたと話していた。
誰かに親切にしたら、そのあとはずっと自分だけに都合の良い展開が続くなんてとても見てられないなと思った。
『ディスカスケード』シリーズ読了。マーダーミステリと言いつつ、実際は全く別物だった。ルートエンドの時もそうだけど、ミステリではなくて違う物語を描きたいのかな。 最終話でなんとなくこうかなというものが伝わってきたけど。よくわからなかった。 犯人の人間像とか重要ではなくて、犯罪事件の被害者と冤罪だった人のその後の人生を描いていたのかなの思った。
Disney+でマーベルズを観た。映画館では吹替版だったので今回は字幕版で視聴。SONY製テレビの明るめの映像はこの映画には向いていた。結末まで知っているから特に悩まず観ることができた。実は2時間未満の短い作品なので説明を省略していたり、後半の展開が早かったりするから初めて観た時はついていくのが難しかった。何度か観て感想が書き換わるような作品だったと初めて気づいた。
キャプテンの宇宙船の中で、女性ヒーロー3人がルームウェア(しかも何度か着替える)のままで特訓するシーンが印象に残っていたが。あらためて見直すと彼らがチームになっていく物語として最初から描かれていた。特にカマラが常に無邪気で元気が良く、チームのまとめ役として存在感がある。ラストシークエンスでは今後の物語のキーマンのような描かれ方もしているし。かつてトニーが担ったような役割を演じてくれたら面白いだろうなと想像した。
『カラオケ行こ!』
🍿 Let’s Go Karaoke! (2024) 驚いたことにこの作品が僕の中で今のところのベストワンだ。『哀れなるものたち』とどちらがと言われると難しいんだけれど。日本国内で制作された映画作品でいえばナンバーワン。この作品に対するSNSで上がったコメントの一つに「ヤクザを肯定するのか」という的外れなものがあった。俳優がヤクザ役を演じているコメディに対する評価としてはかなりずれた発言だと思っていたんだけど。意外にもそうではなかった。カラオケが上手くなりたいヤクザが中学生の合唱部員をカラオケに誘うという、非現実的な設定を生身の役者が生真面目にやっていても不自然でないように見える脚本と巧みな演出がされているのだが。これがとても危ういように見える。現実に知り合いではない大人に着いて行ったら酷い目に遭うのがオチなんだけど。この映画を観てしまうと、とてもドキドキする出逢いが待っているように錯覚する。大人目線で見たらけっこう怖い。演じてるヤクザ役の綾野剛が常に魅力を振り撒いていて、そのことが映画自体の成功の要因ではあるんだけど。現実にあんな人がいたら、誰だって着いていってしまいそうで怖い。